Dr OZくすりのよもやま話 (20)

くすりの効き方の不思議さ・面白さ・・・(7)

令和3年6月22

長年悩まされている首や肩の筋肉が凝ることで起こる頭痛の対策として、自分が服用している薬について書いています。

 

自分が同じ市販薬を20年以上も服用しているので、これは「長期連用」にあたらないのか、ということが気になっています。

前回、「私が20年も服用しているのは、長期連用にあたると思います。この調子では、一生ものになりそうですが、そうなったときの危険性についてはどうなのか、と踏み込まなくてはなりません。」

 

などと書きました。長期連用という言葉がどの程度の期間のことをいうのか、「鎮痛薬の長期連用 厚生労働省」で検索をかけました。すると、厚生労働省で作成されたと思われる文書がヒットしてきました。

 

この文書は、表になっていて、用途別に85もの分類にわかれていて、私が用いている薬の場合は、解熱鎮痛薬に分類され、成分名、製品名、してはいけないこと(適応禁忌、併用禁忌、長期連用、その他)、相談すること(患者の背景、重篤な副作用、一般的な副作用、その他)、その他の注意が一覧できるようになっています。

 

私の服用している成分を含むくすりでは、長期連用の項目には、単に「長期連用は避ける。」とあり、相談することの「その他」には、「5-6回服用しても症状がよくならない場合。」と書かれています。

 

この薬の箱に入っている添付文書には確かに使用上の注意の中の「してはいけないこと」に長期連用しないでくださいとわざわざ赤字、下線付きで書かれています。しかし、これだけではよくわからないので、製造している会社のカスタマーサポートに電話をかけて長期連用の具体的な日数の目安について尋ねてみました。効能に、私の場合のような頭痛もありますし、肩こり痛、筋肉痛、骨折痛、のほかに、月経痛(生理痛)も含まれています。「服用される人と、そのときの状況によるとしか言えないので、必ずしも目安は決まっていません。5-6回服用してよくならない場合には、中止していただくことがよいです」、という回答でした。

 

このくすりは私に合っています。12錠、13回まで、が用法・用量ですが、13回、1日合計6錠服用すれば、頭痛は治まります。ですので、5-6回も服用することはありません。一度頭痛が治まってしまえば、次に頭痛にみまわれるのは数週間後になります。逆に言えば、この服用のしかたで治まらなければ、医者にかかりなさい、ということでしょう。長期連用についての結論は、私の使い方は、製造販売会社がこのくすりについて想定している長期連用にはあたらない、となるでしょう。とりあえずほっとしてコーヒーを一杯、でもよいかと思います。

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