薬の効果や副作用の現れ方には、体内での薬の動き(薬物動態)が大きく関係します。薬物代謝動態学分野では、薬物動態が変動するメカニズムを明らかにして、有効かつ安全な薬物治療に貢献できるよう研究を行っています。

研究成果・実績

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  • Onodera R, Jimma Y, Suzuki A, Habano W, Ozawa S, Terashima J.
  • Habano W, Miura T, Terashima J, Ozawa S.
  • Miura T, Onodera R, Terashima J, Ozawa S, Habano W.

主な研究内容

  1. エピジェネティクス機構に着目して、薬物の代謝動態が変動するメカニズムを調べています。
  2. 各種ストレスに対する細胞の応答性を解析して、核内受容体による制御メカニズムを調べています。
  3. 人工的に3次元がん細胞塊を作り、抗がん剤に対するがん細胞の応答を解析しています。
  4. 人工的な3次元がん細胞塊から抗がん剤耐性がん細胞を作り、抗がん剤耐性のメカニズムを調べています。

担当講義

薬物動態学 (2年後期)
投与された薬物は血液中に吸収され、血流に乗って作用部位へ運ばれてから効果を現わします。全身を循環する薬物は、徐々に代謝により「かたちを変え」、尿中などに排泄され「消える」ため、体内に留まり続けることはありません。薬物の体内での動きには、このような共通の法則性があるのです。薬物動態学は、薬物の動きを血液中や尿中の濃度を指標に予想し、有効かつ安全な薬物治療を目指す学問です。本科目では、薬物動態の基本となる吸収、分布、代謝および排泄(ADME)の各過程の基本メカニズムを学びます。 幅野 渉

 

医療統計学 (4年前期)

科学においてはデータは数値で示されることが多く、この数値を使った解析によって我々は現象を理解します。生命医学の分野では、身体の状況を検査で数値化し、その数値から様々なことを判断します。医療現場で働く場合はこの数値の特性について熟知しておく必要があり、統計学はそのための学問の一つです。統計学の基礎から現場で使う統計解析手法までを学び、正しくデータを扱い、そしてデータから正しい判断をするための知識を医療統計学では学びます。

寺島 潤

メンバー

 

教授

幅野 渉

平成元年 東京理科大学薬学部薬学科 卒業

平成3年 東京理科大学大学院薬学系研究科修士課程 修了

平成13年 医学博士

岩手医科大学臨床病理部門研究員、共同研究部門助手、薬学部薬物代謝動態学講座准教授を経て現職

平成13年度 日本病理学会・学術奨励賞 受賞

平成15年度 日本癌学会・奨励賞 受賞

日本薬物動態学会評議員

主な担当講義

2学年:薬物動態学

3学年:薬物動態解析1、薬物動態解析2、薬学実習2(薬物代謝学実習)

講師

寺島 潤

平成8年 金沢大学理学部生物学科 卒業
平成13年 金沢大学大学院自然科学研究科博士課程修了 博士(学術)

エジンバラ大学細胞分子生物学研究所研究員、東北大学大学院薬学研究科産学官連携研究員を経て現職

平成15年度 Wellcome Trust Value In People award受賞
平成28年度 日本薬物動態学会 DMPK賞受賞

担当講義
1学年:薬学数学

2学年:薬学実践英語、基礎演習

3学年:薬学実習2(薬物代謝学実習)

4学年:医療統計学、医薬情報科学

5学年:薬学特論(生物)、卒業研究

6学年:総合講義、卒業研究

大学院:医療統計学特論など