Dr OZくすりのよもやま話 (10)

眠りの質を良くすることはできるでしょうか・・・(3)         令和3325

「睡眠改善薬」は一過性に用いられる改善薬であって、毎日の眠りを助けるために毎日服用するくすりではない、これは納得できるように思えます。

 

さて、これがわかったら次は何が入っているのでしょうか、という疑問がでてきます。ドラッグストアに陳列されている「睡眠改善薬」をみると、カプセルであり、1カプセルにジフェンヒドラミン塩酸塩を50 mg含有するもの、錠剤であり、ジフェンヒドラミン塩酸塩を2錠中に50 mg含有するものがあるようです。また、睡眠を改善したい、と考えるとき、まあ、就寝前でしょうか、1回に50 mg服用するように指示されています。カプセルなら1カプセル、錠剤なら2錠ということになりますね。

 

ホントかな、と疑問をもたれる方もいらっしゃると思いますが、睡眠改善薬として効果を示す物質(有効成分といいます)の名前が同じものを同じ量服用すれば基本的には同等の効果が期待されると考えられます。

 

ホントかな、のご疑問はある意味正しく、その理由は、くすりの効き目には個人差があるからです。

 

また、1箱に6カプセル、1箱に6錠、1箱に12錠入りの製品があるようです。6錠入りのものでしたら、1箱は3日でなくなってしまいます。これであれば、毎日毎日何週間も続けてのむ、というのは想定しがたいですね。

 

「(有効成分と言います)の名前が同じものを、同じ量服用すれば基本的には同等の効果が期待される」と書きました。このことは、薬学部の学生たちが当然のように学ぶことですが、個人差の問題がありますし、意外と奥が深い問題です。

 

有効成分50 mgを含有するカプセルや、25 mgを含有する錠剤、ということですが、1カプセルの重さはピッタリ50 mgでしょうか、あるいは、1錠の重さはピッタリ25 mgでしょうか。たぶんもっと重いはずでは、とお感じになりませんか。

 

もしそうだとすると、有効成分のジフェンヒドラミン塩酸塩以外に添加物が含まれていて、カプセルや錠剤として成形されていると思えます。それでは、添加物は、カプセルと錠剤とで全く同じでしょうか。というふうに考えるだけでも???と疑問がわいてきませんでしょうか。不思議な気分になってきますね。重さ、購入して測定してみますか、という気分になります。

一覧に戻る